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虫歯予防効果が認められている処置

目次

虫歯予防効果のある処置

この題目は平成30年に私自身が地域保険員会から講演を依頼された内容の一部をレポートしています。

米国・予防医療研究班による虫歯予防のガイドライン

予防方法 証拠の質 韓国の強さ
フッ化物* 全身応用 フロリデーション,

フッ化物錠剤(6〜16歳)

Ⅱ-1

A
局所応用 フッ化物洗口,フッ化物配合歯磨き剤,フッ化物歯面塗布 A
シーラント** A
食事コントロール** 甘い物を控える Ⅱ-1 A
就寝時の哺乳瓶の使用を控える B
個人的な歯科衛生(フッ化物非配合歯磨き剤,フロス)** C
定期歯科検診** C

Ⅰに近づくほど根拠の質は強くなります。
Aに近づくほど韓国の強さは強くなります。
*:米国におけるう蝕予防とコントロールのためのフッ化物お言うように関する推奨 航空保険協会2001
**:米国予防医療実践ガイドライン 1993

[内容の一部]

現時点で日本で一般的に行うことが出来かつ科学的根拠があるものは、フッ化物洗口(学校の集団使用・一部の歯科医院、一部の薬局で購入し自宅で使用。当院でも指導後販売可能です。初回6ヶ月分で1,000円かかります。学校で使うときは1人あた年間(記憶が少し曖昧ですが)数十円から200円?くらいかかります。)、フッ化物配合歯磨き粉(自宅)、フッ化物歯面塗布(歯科医院)、シーラント(歯科医院)、甘い物を控える(日本とは生活習慣が違うので注意が必要)です。意外と歯科健診は虫歯予防に科学的根拠がありません。それは歯の表面から穴が空くのでなく、表面近くの内側(ほとんど表面ですが。)から進行するため、見るだけでは発見は難しく、発見できたときは進行している状態です。X線での発見率は70%ですが、内部の歯が溶けた状態の初期はデジタルレントゲン(アナログレントゲンは不可。当院はデジタルレントゲンを使用。)で撮影しICDAS(世界的に使用されている診断方法。日本では一般的に使われていません。当院では進行度合いに応じこの方法で評価しています。)による診断が出来る先生ですと評価することが可能です。ただ毎回虫歯の可能性がない歯に対しX線撮影は被爆の観点から現実的ではありません。甘い物を控えるも科学的根拠がある物に含まれていますが、これは欧米の食生活で日本の食生活ではありません。(別の要因が関与する場合は甘い物を控えるも重要な因子となります。)今回は割愛します。コメント欄で要望があればコメント欄で解凍予定です。

備考:
全身応用のフロリデーションは水道水にフッ素を入れる方法で日本では試験的に行われた地域が過去にありますが、基本日本では行っていません。フッ化物錠剤に関しても処方で行われる物ですが、大学病院の教員時代も直接行っている話を聞いたことがありません。(勉強不足かもしれませんが)資料自体は古い本ですが、基本的な考え方はこれで良いと思われます。(新しい研究では予防効率の%に変更がありますが、内容に基本変更はありません。)

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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